今回Mさんが製作されたのは、手縫いのトートバッグ。
革は、プールアップオイルヘビーの濃茶を使用しています。
このバッグは、Mさんがお渡しする方のご要望を聴いてから製作されています。
あまり金具が強調されず口が開いたままにならないすっきりしたバッグ。
Mさんは色々考え、総手縫いで完成させました。
角丸の底は、意外と寸法をが難しく、底面と本体の目数を合わせるのに苦心しました。
そのおかげで生まれたストライプのデザインや前ポケットが、機能的でおしゃれ度UP。
結果、オリジナル度の高い作品へと変身しています。
口マチ部分の開閉は、ジャンパーホックで。ベロを回転させたり、いっその事ベロを使わない選択もできます。
底部分の縫い付け方は独創的です。
自立しカッチリしたフォルムを意識し、脇を縫い合わせた後に本体と底を縫うので、手を潜り込ませて縫う苦労が伴います。
こういったひと手間を厭わず出来てしまえるのが、オリジナルの良さではないでしょうか?
ご要望にはなかったけど、もしかしたらショルダー紐で斜め掛けしたくなるかも?と考え、
後からネジカンを付けられる様に脇に革を巻きました。
細かい気遣いですね。
内袋にも革を使い、手縫いで仕上げました。
Mさんの力作。使い手の気持ちに寄り添い、フレキシブルな対応で工夫しています。
出来上がりまで試行錯誤しながらも楽しんだ結果の力作。
きっと贈られた方は嬉しいでしょうね!